第二章 ブレッド・ファイターズ編

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 この世界は、“ブレッドフィールド”という世界であるらしい。  その名の通り、食パンなどといったパン至上主義の世界である。  そしてその世界のとあるパン屋で僕は見習いとして働いているのだが、年に一度のお祭り、“ブレットフェスティバル”に出ることが決まっている。  そんな僕は本日も仕込みと販売のお手伝いをしてから、食材を探しに行くはずだった。  その話は昨日も来ていた“彼”にも話してある。 「とりあえずは接触できているのはよかったけれど、これからどうしようか。  その“ブレットフェスティバル”も、後一週間後に控えているし」  そこに見習いとして出場が僕は決まっている。  そのイベントをこなしつつ“彼”との接点を少しでも増やさなければならない。  だがそのイベントがあるまで、様々な工夫や食材の採取に向かうといった事もこなさないといけない。でも、 「食材を取りに行ったときに何度か手助けしてもくれたし、そういった意味で接点はあるかな? ……このイベントを優先してその後で、接点をといった形になるかな。でないと拠点を失うことにもなりかねないし。まだどうすれば“彼”が目を覚ますのかが分からないし」  まだまだ分からないことだらけなのだ。  でも僕にとっての“彼”は大切なのには変わりは無い。  そしてどうしてそうなってしまったのか、それに関しては僕にも責任がある。    だから、頑張ろう。  そう思いながらこの世界のファンタジーっぽい服を着た僕は、朝食を食べて厨房に向かったのだった。   ------------------------------
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