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「よっちゃん、よっちゃん」
「なに?」
「実朝さん、今日帰ってくるんだよね?」
連日のように、本家の会議や事件の処理に追われていた実朝さんと清伍くんたちは、仕事もあるので忙しそうだった。
『仕方ねえじゃん。ここできっちり絞めて、二度と起こさねえようにしねえとあんたが危ないし』
と、一緒に居る時もほとんど疲れて眠っている状態だった。
ソファで、俺の肩に寄りかかってうたた寝はもちろん、お風呂でも眠ってしまいそうで危なっかしい状況だった。
それでも実朝さんも清伍くんも義仲くんのためになるべく起きている時間内には帰ってくるから大変だったと思う。
けれど一昨日から実朝さんの代わりに山田くんが来ていたから、気が気ではない。
彼だって腕を負傷したにも関わらず、清伍くんと実朝さんが帰ってくるまで家で一緒に待っていてくれるし。
……あと二人いたけれど、人外の売買と聞いて身を引いた。彼らも俺と同じ人外だったんだと思うと、怖い思いをさせてしまった。
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