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「な、なんか当たってる。当たってる!」
「当ててんだよ。俺が怖いんだろ? それ、たぶん、俺がアンタ見て欲情してるからだと思うんだよな」
「よ、浴場? おふろ?」
「あんたの濡れた肌を見て、股間をこんなにしてんの。格好悪いだろ。童貞みてえ」
グリっと充てられた下半身が、熱く硬くて、信じられなかった。
「俺の裸を見て……ムラムラしてるの?」
「直球で言えば、まあその通りかな。ムラムラしてるよ」
……この人、幼稚園で俺を見るたびにそんな風にムラムラしてたの?
嫌いじゃなくて、発情?
信じられなくて、けれど今までの彼の様子を思い出せば思い出すほど合点がいく。
気づけば抵抗していた手で背中を掴んでいた。
「よくわからないけど、嫌われてるよりはましってことか」
ちょっとだけ、冷たくしてきた日々を反省しようと思っていたのに、彼は耳元で意外な言葉を囁いた。
「滅茶苦茶、好きなんだけど」
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