二、お手伝いさせていただきます!

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「ば、馬鹿じゃない? 阻止したら、……清伍くん達がマンションに戻ったときに俺が不便になるだけだよ」 「一緒に連れていくに決まってるじゃん」 「行かないに決まってるじゃん」 なんで仲のいい家族に俺が入れるんだよ。 しかも日本で右に出るものがいないって言われている家柄、資産家の五城楼家の人たちなのに。 「あの、夕飯は一人で食べるんで」 「……本当、俺には頑なだよな。きっとジジイから誘われたら、拒否しねえのによ」 「それは、……実朝さんは下心がないからね」 「アンタにはあるけど」 チクチクと棘みたいな嫌味な言葉で攻撃してくる。 そんな話をするためなら、絶対に俺は車に乗らなかったのに。 「俺は実朝さんに君みたいな感情はないよ」
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