雨男のいる部屋

15/15
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
 雨の休日だけ、同じ時間を共有できていた雨男のいる部屋。  蓋を開ければただただお互い言葉足らずですれ違っていただけだった。  絡まったものを解いて、それから私たちの在り方に名前を付けた。  「ただいま。」  「ああ、おかえり。」  大切な家族のいる部屋。  自然と口角が上がっていた。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!