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それからなんとなく、並んで地面に腰掛けて無言のまま星空を眺めていた。
標高がそこそこ高いおかげで此処から見る星空は随分と美しい。
雑踏も何も聞こえない、とても静かな空間。
日常から切り離された別の空間。
僕が此処を見つけたのはただの偶然で、何年か前に夜じっとしていられないほどの不安に襲われた時に当ても無く彷徨っていたら発見した。
それ以来、時折訪れている。
夜になると橋の下が全く見えず、永遠に落ちていくような恐怖感を抱かせるけれど、上を見ると満天の星が広がって自分を照らす、上下真逆の不思議な場所。
死ぬなら此処だと密かに決めていた。
「何で今日にしようと思ったの?」
徐に女子高生が尋ねてきた。
僕はポケットに入れっぱなしのくしゃくしゃになった箱から煙草を一本取り出し火をつける。
灰を思いっきり吸い込んでからゆっくり吐き出した。
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