3 今の僕が、望むこと

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僕は自分が何を望んでいるのかが分からない。 本当に死にたいのかも、本当は生きたいのかも。 何を欲していて、どうしたいのかも。 震えが止まらない手でスマートフォンを取り出す。 ロックを解除しようとしたが、真っ黒の画面に写った自分を見て動きを止めた。 目の下にくっきりと刻まれたクマと、痩せこけた頬。 こんな姿で仕事をしていたら、「疲れた顔して出勤してくるな」といつかまた叱責されるのだろう。 大切そうに、僕の腕時計を両手で包んだエマの姿を脳裏に浮かべる。 気付くと歩き出していた。 電車はもうない。 最寄り駅からは三駅分の距離に、あの場所がある。 明日は土曜で、仕事は休みだ。 死にたがり同盟、と。 同志だ、と。 そう呟いたエマのことだけを考えながら、僕は歩き続けた。
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