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(4)
優希の家から車が出た。
おそらくこれからどこかに運び込まれるところだろう……
野口茜は、車の姿が完全に見えなくなったのを確認して家の中に入った。
まず目に飛び込んできたのは、大神拓也だった。
「大神くん……?」
茜は言葉を失った。
彼の白いシャツは血で真っ赤に染まっていた。出血はかなりの量のようだった。
なのに、彼は……
……
……
……
テーブルの上にあるお菓子を摘んでいたのである。
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