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「あっ、野口先輩!ダメじゃないですか、こんな危ないところに女性ひとりで……」
拓也はむしゃむしゃとお菓子を食べている。ついでにお茶も啜っている。
「えっ……なに?ドッキリ?」
茜はパニックになっていた。
甘ったるいお菓子をお茶で流し込んだ拓也は、自分のシャツを指差しながら言った。
「これについては敵を欺くためのドッキリです。でも……これ以外は残念ながら現実です」
拓也は立ち上がり、スマホをいじり出した。
「腹ごしらえも済みましたので、僕はこれから林先輩を助けに行きます。野口先輩はとりあえずどこか安全なところで待機していてください。ここは危険です」
「そんな……私だってふたりのために……」
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