11.冬の手紙……瑞樹

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 俺は和真の躰を想像し、  涼太が和真にしているのであろう激しい重なりに眩暈がした。  聞こえるはずのない和真の掠れ声が、乱れた呼吸と交じって狂おしく響く。  耳を塞いでも止まらない。    そしていつの間にか和真の顔は俺の顔に変わり、涼太が抱きしめているのは俺の躰になっていた。    俺は自分の浅ましさを呪った。
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