15.ふたたびの夏の庭……和真

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「涼太、戻ってくるんだ」 俺は時計をみた。暗くなる前に、庭についていたかった。洸は目を瞠った。 「浅野? マジで」 「会えるかはわからないけどね。これまでにも連絡きて、すでに二回すっぽかされてる」 「あいつ、ほんといい加減!」  洸がそこだけは元気よく怒った。むしろ俺の方は苦笑するしかない。 「仕方ないよ、不規則な仕事だから」  言いながらも、気は急いていた。俺は正門で洸と別れて、足早に庭に向かった。
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