3 秋の部屋……和真

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 涼太がベルトを放り投げたから、脱いだのがわかった。涼太の躰は細身だったけど、意外としっかりと筋肉でかたちづくられていた。薄べったいだけの俺のとは違う。 「痛かったら言って。俺もよくわかんないから」  俺の返事を待たずに、敏感なところに固いのがあたった。でもそのまますぐじゃなかった。  まず指だった。指が入って出て、ゆっくりだったり早くだったり、中を試すように掻きまわしていく。痛みと気持ち悪さで俺は喘ぐことしかできなくなる。  その声を涼太に聞かれていることが、たまらなくて涙がにじんだ。涼太は手のひらで雑に俺の涙を拭った。 「好きなんだ」 「だって俺たち友達だろ」 「それだけじゃないって、考えもしなかったわけ?」  ああ、今の今まで、涼太の頭の中にこんな欲望が詰まっていたなんて想像したこともなかった。友情とか、遊びとか、漫画とかゲームでいっぱいなんだと信じて疑いもしなかった。  それこそ小学生のおもちゃばこみたいに。 「つかまってろ」  涼太は俺の腕を自分の背中に絡ませると、一気に俺の中に入ってきた。その荒々しさは無遠慮で、強引な涼太そのものだった。 「りょ……あっ、あ、っ」 「んっつ」  内臓が内側から圧迫されて、冷たい汗が流れた。涼太が激しく動けば動くほど、血の気が引いていく。歯を食いしばっても声が漏れるのを止められない。  涼太の手のひらが俺の頭に触れる。よしよしって。これじゃ反対だ。俺が子供みたいだ。
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