オレオレ

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その日の夜は、電話がかかってこないか恐怖と不安で眠れなかったが、次の日、朝一番に携帯電話を変えたことで気持ちが落ち着いた。 電話を変えた後は、すぐに家に帰って寝てしまった。昨晩寝れなかったこともあり、昼間から起きることなく夜中まで寝てしまっていた。起きたのは携帯電話の着信音が鳴り響いたから。 電話を変えたばかりで、着信音がいつもとは違うシンプルな電子音だった。寝ぼけ眼で、電話の液晶画面を見ると、『非通知』の文字が。 (まさか・・・) 戸惑い、出ずにいるのだが、着信音が止まらない。速まる鼓動、乱れる呼吸。 (出たくない。止まってくれ) そう、願っていると着信音が止まった。 (よかった・・・) そう、安堵した瞬間。 「おばあちゃんだよ。」 電話からおばあちゃんの声。液晶画面に『通話中』の文字。 「なぜ・・・」 「だって食べに来ないから。」 「持って来たよ」 『ピンポーン』 家の呼び鈴が鳴る。
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