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「しょ…長嶺様とのお食事券って?」
「え?景品知らないで今までやってたの!?」
去年は食券だったから今年もそうだと勝手に思っていたが、違ったのだろうか。
信じらないモノを見るような目で見られた…え、そこまで?
まぁあの景品を受け取った嬉しげな顔を見ればだいたい分かる。
「生徒会の皆様とご一緒にお食事が出来る素晴らしい景品なの!」
「…そ、そうなんだ」
食事にしか魅力を感じない俺は鼻息荒く熱弁する後輩に相槌をうつだけだった。
そして、考えていい事を閃いた。
後輩が他の生徒会の親衛隊じゃなくて本当に良かった。
ーーー
あれから数日が経過した。
昨日の食堂は凄かったみたいだ。
生徒会と景品を手にした生徒達との合同食事会。
ちゃっかり俺達の親衛隊隊長は滝川様の隣をキープしていた。
一般生徒は合同食事会を眺めながら寂しく親衛隊の皆と食べた。
「あれ?お前いつも菓子パンなのに今日は弁当か?」
「うん」
「彼氏か?…なわけないか、どうせ母ちゃんの弁当だろ?」
生徒会長が作りました、なんて口が裂けても言えない。
いつも菓子パンな俺に健康を気にしたしょうちゃんが弁当を作ってくれるようになった。
しょうちゃんの得意料理の野菜炒めを食べる。
合同食事会の人達の群れでしょうちゃんが見えない、残念。
いつも以上の愛想笑いで疲れたしょうちゃんを放課後誰もいない生徒会室でマッサージをしてあげた。
そして次の日の昼休み俺は後輩をお詫びとして昼飯を誘った。
後輩はブーブー文句を言っていたが今日は目当ての人が食堂に来ないから食堂に行く理由がなくついて来た。
そしてやって来たのは誰も使われてない空き教室…中はなかなか綺麗な場所だった。
教室の中に入ると後輩はカチコチに固まった。
「ごめんね、授業長引いちゃった」
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