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その言葉で何だか救われたようだったが、
「そんな運転手は仕事で疲労し切った場合が多いのよ。きっと車の運転が元々好きじゃないのに、生活のために仕方なく運転手になった人なのよ」
「なるほど……少し希望が出てきたみたいだよ」
三人は腹を抱える。
「もしかして……もちろん、これは可能性だけどね」
亜美が首を捻りながら目を虚空に据える。
「何だい?」
「その女性は守護霊になってくれる人かもよ」
「守護霊?」
俺は亜美の丸々とした顔を見つめたが、亜美はニッコリと笑った。笑顔はやっぱり可愛いと思ったが、問題はやはり肥満にあるのだ。もう少し痩せれば、きっと美人の中に入れるだろう。
「守護霊っていうのは、不運を避けてくれ、幸運をもたらしてくれる霊のことなの」
「うむ?」
「その女性が何度も頭を下げていたというのは、何か願い事があるからだわ、きっと。だから、それを叶えて上げれば守護霊になってくれるかもしれないってことよ」
「ホ、ホントなのかい……」
俺は半信半疑で亜美を見つめたが、亜美は頷く。
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