5人が本棚に入れています
本棚に追加
「守護霊っていうのは、その人に人生をまっとうさせるために、天からあるいは霊界から下りてきた人なの。そして、様々な悩みや困難からその人を守り、正しい道へと導いてくれるのよ」
「ほほう」
「具体的には、そうね、色々なサインを送ってくれたりするの。でも、その人の魂を磨くために、様々な試練や課題を与えることもあるわ」
――魂を磨くか……。俺は亜美の丸い顔を穴が開くほど見つめていた。
どうやら知性は俺よりも上だと思い始めていたが、亜美の話に思わず目が開くようだった。「守護天使か……」
俺は思わず唸っていた。そうであってくれればいいが、その逆だという可能性だってあるのだ。つまり、あの幽霊はやはり「怨霊」で、俺はやがてその「怨霊」に取り憑かれて殺される運命なのかも……。そんなことを思うとしみじみ怖かった。
最初のコメントを投稿しよう!