私の過失

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「お前が記憶を無くすほど飲み倒した理由を知ったからだ。お前、岡崎に話したろ。俺たちの事」 「―――え、私そんなの一言もいってない」 「言ってるんだよ、馬鹿。それで、イチゴの電話じゃ俺が出ないと分かったから、岡崎は自分のスマホからこっちに掛けてきた。お前が登録していた、俺の番号を探して」 なんとなく思い出した。 凛子が私のスマホをいじっている姿を。 あれから私は眠ってしまったんだ。 「でも良かったな、漏らした相手が岡崎で」 「どういう意味?」 「あいつ、上司の俺に向かって説教してきやがった。イチゴを弄ぶのはやめろって」 「えっ、そんなことを?」 「岡崎は、橋本とは違う意味で厄介な女だからな。それで俺も、曖昧な表現は避けて、事実を話した。イチゴとの交際は真剣なものだと強調して」 「………うわ……凛子にバラしちゃったんだ…」 「初めにバラしたのはお前だろ。だが岡崎は、筋を通せば何の問題もない。俺たちの付き合いにも反対はしなかった。勿論この事は誰にも言わないと、あいつから約束してきたしな。今思えば、岡崎だけには、最初から俺たちの間柄を打ち明けておくべきだった。そうすれば、お前がひとりで抱え込む事もなかったし、間違いをおかさずに済んでいた筈だ」 「………間違い?」 「イチゴ。眞島と何をしたか思い出せ」
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