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玄関に入るなり、桔平は熱い口付けをしてきた。
それは野性的な、深い深いキス。
私の体はまだ、全部がこなれたわけじゃないけど、桔平に濃いキスをされると、自然に欲望のスイッチが入るようになっていた。
口内で暴れる舌を、捕まえるように私も絡める。
「……ん……はあ……はあ…あ…んん」
口の粘膜を刺激され、快楽が下の粘膜におりてきた。
自分でも濡れてるのが分かる。
………そこにもキスして欲しい。
でもまだ、清潔な状態にしてからじゃないと抵抗があった。
「……ねぇ……シャワー浴びてくる」
「良いところなのに中断する気か?」
「……でもまだ…キスだけだし」
「そんなトロンとした目をして、感じてるんだろ? どうせ、ここだって…」
スカートをたくしあげ、ショーツの中に手を入れた。
「―――あっ、そんないきなり」
「………ほら、こんなに濡れてるじゃないか」
彼の指が、くちゃっ、と音を鳴らした。
「あ……やだ……恥ずかしいよ」
―――くちゅ、くちゅ、くちゅ。
粘着質の水の音が、だんだん大きくなる。
「いい音。お前にも聞こえるだろ? 止めないでって、ここが言ってるのが」
「…う……ああ…ほんとに恥ずかしいから……そんなこと言わないで」
でも彼の台詞で、確実に感度が上がってきていた。
「洗い流すなんて勿体ない。俺が全部吸い取ってやるよ。イチゴの甘い蜜を」
指はずっと表面を撫でている。
膝がガクガクしてきた。
私の声も、腰も、震えている。
シャワーなんか、もうどうでもいい。
もっと気持ちよくなりたい。
もっと彼の口から、いやらしい言葉を聞きたい。
そして早く、
早く桔平と、ひとつになりたい。
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