愛の才能

心も体も、全てあなたのもの

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「ただいま」

―――――帰ってきたっ！

「おかえりなさい！」

玄関にダッシュして、彼に抱きつく。

彼は鞄を床に置いて、私を抱きながら頭をなでなでしてくれた。

「家に待ってる女がいるのって、やっぱり良いもんだな。旨そうな匂いもするし」

桔平は、しみじみと言った。

「揚げ出し豆腐が好きって言ってたから、私、初めて作ったんだよ？」

「そうか、ありがとう」

「どうする？ もう食べられるけど、先にお風呂入る？」

「いや、食ってから入る。イチゴと一緒に」

「私も一緒に？」

「いいだろ？ 別に」

「うん、いいよ」

こうゆーやり取り、新婚さんみたいだなって、いつも思う。

毎日こうしていられたらいいのに。