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『俺は中学二年の時、絵麻に一目惚れして告白した。高校二年の時に初めて絵麻とセックスしてからずっと一緒にいたいと思ってる』
私が苦しめてしまったのに、光輝はそんな私をずっと好きで居てくれたの……?
暗闇の合間に見たあの冷蔵庫には、私の大好きなプリンとオレンジジュースが入ってた。
もしかしたら毎日入れておいてくれたのかもしれない。
私のためにずっと、ずっと……
『ごめん……再会してからの俺は臆病すぎた……。でももう逃げたくないんだ、絵麻から』
私は自分を守ることに精一杯で、自分のことしか考えてなかった。
私は光輝と付き合っていた時も、再会してからも、自分のことしか考えていなかった。
いつも光輝から言ってくれるのを待っていただけ。
私は自分の事でいっぱいで逃げ出した。
私のために倒れてしまった光輝がいるのに、光輝を置いて……。
光輝がどうなったか怖すぎて知りたくないから死のうなんて……
なんて私は自分勝手で最低で卑怯な人間なのだろうか……
光輝は苦しくても辛くても私と居てくれたのに。
私は足を手摺りと段差から下ろした。
さっきから頭に響いてるのは光輝の優しい言葉ばかり。
涙はまだ流れてる。
でも苦しさなんてない、嬉しい涙。
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