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「やだ、これ以上は無理だよ。お願い、航。早く……このままだと苦しいの。わたしをここまで追い込んでおきながらじらすなんて、ひどいよ」
「よし合格。マジでこういうのもいいね。美織、すっげーかわいいよ」
そしてようやく航とひとつになる。じらしたわりには航もちょっと焦っていて、急ぐように埋めていく。
「んっ……」
奥まで届いてゆらゆらと動き出すと、そこからはふたりで一緒に溺れていく。激しくて力強いのに、わたしを支配するのはとろけるような甘い快楽。
世界がまるで変わる。日常からかけ離れ、本能の赴くままに淫らに乱れて、いつもとは正反対のもうひとりのわたしになる。
確実に導いてくれるその瞬間は、いつも理性が飛び、我を忘れるほど。今日も身体の奥がどうしようもなく疼いて、もう自分の手に負えないところまできていた。
「航、だめ、もう……」
息を止め、航の背中を強く抱いた。続けて息を乱した航の腰が強くぶつかってくる。
そして訪れた瞬間──。
身体の芯がしびれ、わたしのなかから吐き出された絶頂の声が部屋中に響き渡る。航がわたしに耳もとで小さくうめき声をあげ、わたしの上に倒れ込んだ。そのまま唇にキスされて、力の抜けたわたしの身体を航は力強く抱きしめた。
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