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「・・・使い辛そう」 僕が躊躇すると、森さんがそうだよなと頷いた。討伐係じゃないから、武器を使って戦う訳ではない。でも仕事には必要だから、出来れば使いがってのいい小振りな武器がいいのだけど。 「ヌンチャクもあるぞ」 ジャらと音を鳴らしながら取り出した得物に、僕は首を振った。使えないから。下手したら僕が回収されちゃう。 「・・・鎌でいいです」 宝来さんが選んだ刀や、あとは鞭に弓矢に鉄砲、薙刀や杖なんてのもあるけど、僕は鎌を選んだ。 回収は宝来さんに丸投げしちゃおうと、勝手なことを思いながら、僕は鎌を受け取った。 宝来さんは刀を手にすると、それを鞘からスラリと抜き去り、刀身を見つめた。途端に、ピンと空気が張り詰める。僕の耳と尻尾が緊張でプルプルと震えた。 宝来さんの醸し出す雰囲気と、その目の鋭さに体が痺れる。やっぱりこの人は伝説になるだけのことはある。 むちゃくちゃ格好いい。そんな風に思いながら、僕は宝来さんに見惚れた。
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