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人は死んだら天国か地獄に行くんだって思ってるよね。 でも少し違うんだ。 魂は死神に回収されたあと、就職先が斡旋される。死んだあとも働くのかと、誰もが驚くけど、生きて行くためには働かなきゃだよね?ーーーまあ、死んでるんだけど。 仕事先が決まるまでは、収容施設で生活をすることになる。衣食住は保障されるけど、その分借金も嵩むから出来るだけ早く就職先を見つける方が、今後のためなんだ。 天国や地獄に行ったあとだって、そこでの生活が待っている。転生はランダムに行われるから、もしかしたら直ぐに転生出来る人も居るかもしれないけど、多くの人は転生待ちの状態になる。 お腹は普通に空くし、着るものだって暮らす家だって必要だ。それらを維持するためには、やっぱりお金が必要だ。 この世は就職難らしいけど、あの世の世界ではどの仕事も人手がなくてとても困っているんだ。 まぁ、人気が高いところでは、競争率が高くてあぶれる人が出て来るけど、それはどこの世でも同じだと思う。 現代は戦争が頻繁に行われている訳ではないのに、死にゆく人が増えてしまっていて、それを処理する人員が足りない。 死神になりたがる人はいる。でも、一番人手が必要な部署ほど、面白くなさそうだからとか、面倒くさそうだとか言って嫌厭されてしまう。 人が入って来ないから人手が足りない。入って来ても過酷な労働に嫌気がさして直ぐに辞めてしまうから人手が足りない。 ベテランさんの中にも、深刻な人手不足に悲鳴を上げて、遂には離職を考えている人も出始めて、完全に悪循環と課していた。
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