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ある日、体育でマラソンをしていた。
大介君はコブのせいで、かなり走りにくそうだった。
そんな中、大輔君は前の子を追い抜こうとして、体がぶつかり転んでしまった。
大介君は謝りながら立ち上がったが、大介君の足を見て女子達は悲鳴をあげた。
大介君の足のコブが、転んだはずみで潰れたのか、血が流れ出ていた。
「大介君、大丈夫!?」
大介君は茫然と潰れたコブを見下ろしている。
「うん。全然痛くないよ。それより……」
大介君は、突然潰れたコブを指でほじりだした。
潰れたコブから、血があふれ出る。
大介君は潰れたコブの中から、血がべっとりついた何かを摘み出した。
それは、小さな七色の花びらだった。
潰れたコブの中から、血と共に何枚もの小さな花びらが溢れ出た。
大介君は気を失って倒れてしまった。
病院に運ばれた大介君の足の骨には、血管ほどの細い蔦が絡み、小さな花がいくつも咲いていたらしい。
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