第一章

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「うん。というわけだから俺はここにきてもいいと」 俊さんが幸人さんに試すような目を向ける。 「ほどほどにしろ」 あれ?幸人さんが折れた? 「うん!またすぐに来るよ」 「すぐには来るな」 「冷たいなぁ。幸人、次は逃げないでよ」 逃げる? 「どうだかな」 「咲良ちゃん、次、幸人が逃げようとしていたら止めてね」 「小娘、止めるな」 私はどっちにつけばいいのだろう。俊さんと幸人さんの顔を見比べる。私はそのあとあいまいにほほ笑んだ。
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