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「とわ子、眩しいよ」
アビーは夢を見ていた。自分の寝言で目が覚めた。
アビーはまどろむ。寝言で目が覚めた。恥ずかしい。
手を伸ばすと、隣にいるとわ子に触れた。
ああ、柔らかいな。柔らかい朝は素敵だ。
とわ子は僕の寝言、聞いただろうか。
アビーより先にとわ子は目が覚めていたようだ。
「朝だよ。今日もきれいな朝。」
ベッドを出た裸のままのとわ子がカーテンを少しだけ開いた。
とわ子は眩しそうに目を細めた。伸びをする。
アビーはカーテンと差し込む日差しをちょっと睨んで
うつ伏せて枕に顔をうずめて
諦めたようにまた顔をあげて
ちょっとふてくされてささやく。
「僕、お日様嫌い。
お日様、大嫌いだよ。」
「どうして?」
「今日のお日様は特別嫌い。」
とわ子はアビーの顔をそっと覗きこむ。
とわ子の髪がさらりとアビーの頬をなでる。
「ねえぇ、とわ子。
とわ子は、お日様が出たら
ベッドを出て、行っちゃうでしょう?」
とわ子はふふと笑った。
「うん。朝だもの。仕事に行かなきゃ。
今日の朝は、とても気持ちが良いよ?」
あなたはベッドから出ないの?と仕草で言っている。
下着を身に着けるとわ子の所作はとても美しい。
胸が丸くて柔らかい物なのだということがよくわかる。
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