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「いえ、正確にはハトの着ぐるみを被った男同士の恋愛ものです!!」
「着ぐるみを着用して?!」
「すいかちゃんBLやってんの?! しかも何そのプレイ?!」
またしても友人が食いついてきました。
そうよね、私、昔、キラキラしたファンタジーとか書いてたもんね……それはともかく、これを聞いて、か弱げな占い師は俄然、力強く頷いたのです。
「その路線……いいですよハト。世界は広いです。今はインターネットという手段がある。面白いと思う人が僅かしかいなくても、日本全土、いや世界に発信して寄せ集めればそこそこの人数にはなる……頑張って下さい」
私のハト話、ガチで日本語だけど、世界に発信して大丈夫?!とか、生命力に反して割とグローバルな人だな、とか色々とよぎったのですが、力づけてもらって私はちょっぴり元気になりました。
これでも一応、迷いというか戸惑いはあったのです。BLにもコメディにもなりきらない話、書いてどうなるのか……しかし、それが星の導く運命ならもういい、で吹っ切れました。
ただ。清々しい気持ちで店を出て「面白かったねえ!」と言ったら、件の友人が「着ぐるみ着た男同士のエロ……絡み合うハト……なんでそこに到達したの?」と聞いてきました。
私は笑顔で『忘れて。』と言うしかできませんでした。
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