第1章

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今日の出来事を話しながら、毎日親御さんと交換するノートと着替えの入ったバッグを渡す。すっと差し出された腕に通してあげるのも毎日の日課なんだよね。 夜なのに高嶺さんからはいい香りがしてまた悶える気持ちをぐっと抑えるのが堪らなく好きなんだよ。 「ありがとう。交換ノートも丁寧に書いてくださって毎日美紅が何をして過ごしてるのかよくわかって楽しみにしてるんですよ」 心の中でガッツポーズをした僕はにっこり微笑んだ。本当は小躍りしたいくらい嬉しんだけどね。 「美紅ちゃんの日常を伝えるのも仕事なので。喜んでいただけてるなら嬉しいです」 美紅ちゃんを抱き、寝顔に微笑む高嶺さんは本当に幸せそうでその顔を見たいが為に頑張ってるって言っても過言じゃない。 僕も幸せ頂いてます。高嶺さん。 颯爽と帰っていく後ろ姿にまた明日も頑張ろうって日課のように思うんですよ。
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