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温かい塊が肌触り良くて、足をひっ掛けてしがみついた。そう抱き枕のように。
ぼんやりした頭で目を開ければ逞しい上腕二頭筋がまとわりついていて、昨日のことがフラッシュバックした。
うわぁ!っと足を引いて元いた場所に戻す。ブワッっと頬が熱くなりそれでも高嶺さんの顔が見たくて横目でその姿をそっと見た。
鼻筋の通った整った横顔。綺麗な首筋をまじかで見る。シャープな顎ラインに僕の大好きな唆るほくろが三つ。
厚くも薄くもないうっとりするような唇にキスをされたのを思い出し、見上げるように背伸びをしてそっと触れるだけのキスをしてみた。
へへっ。ふふっ。高嶺さん。
『もう隼人のものだけどね』
その言葉が蘇りへらぁっとにやけてしまった。もっと背伸びをして鼻先にキスをしてみる。
うふふふ。
気持ちの悪い笑みを浮かべて唇に戻りまたキスをする。
これ楽しい。抱き込まれて幸せでこんな風に触れることが嬉しくて心が満たされてる。
何度も触れるだけのキスをニマニマと繰り返していると、頭に引いていた腕に力がこもり触れた唇が勢いよくしっかりと合わさった。
長い手足で抱き込まれ僕は抱き枕になる。それが嬉しくてしがみついた。
ぎゅっと閉じた目を少し開けば、高嶺さんと至近距離で目が合う。離れた唇。その唇から「おはよう」と優しく声がした。
「おはようございます、高嶺さん」
チュっと音を立てるキスをくれて抱きしめるそのカッコいい仕草に、さっきまで好き勝手キスをしていたくせに顔にかああっと火が付いた。
甘いよぉ。高嶺さんが甘くてカッコ良くてドキドキする。
「ははっ、真っ赤だよ」
その笑った顔もカッコ可愛くてキュンキュンしてしまう。赤くなった顔を優しく撫でる手のひらに頬をすり寄せた。
「身体、辛くない?」
そう聞かれて昨晩の交わりが頭の中を駆け巡る。心が満たされてほこほこして身体の痛みは感じない。
「大丈夫です。あの高嶺さん、朝ごはん食べませんか?僕作りますから」
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