2 たわいもない日常風景

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2 たわいもない日常風景

翌朝、N野はだらだら面倒くさそうに会社へと出勤し、自分の仕事場へと向かう。すると、そこに知らない女性が1人立っていた。その女性はN野の姿に気付いたようにこちらに歩み寄り、こう言った。 「今日から新しくこちらの第一製造化へ配属になりました。S美です。よろしくお願いします。」 N野はふと思った。この人が掲示板に名前が載っていた新しく入る人か、と。 「こちらこそ、よろしくお願いします。S美さん。僕、N野と申します。」 この出会いがきっかけで、N野とS美は、結婚への道のりを歩む事となったのだった。 そんな結婚生活も、プロポーズをしてから1ヶ月が立ったある休日の朝。N野とS美は自宅でのんびり過ごしていた。2人だけの空間は、なんだか恥ずかしい所もあるような、でも幸せなようで夢に溢れている空間でもあった。そんな空間の中、S美とN野は、居間にある大きな白いソファーに座り、一緒にTVを見たり、雑誌を読んだりしていた。 その時、S美がふと取った雑誌を、パラパラとめくっていると、目に止まったページがあった。それは、なんと美しいウエディングドレスを着た女性モデルの写真が載っていた。
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