628人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁ、そうだ。
6月にライブを予定してるから。
それまでには6曲確実に仕上げてもらう」
「はぁぁ~っ? ライブ? そんなの聞いてない!」
「だから今言ったじゃん」
「ちょっ」
まじで?
ライブなんて、そんな。
オレに出来るわけないって。
しかも、6曲?
1曲目で、こんなにダメ出しされてんのに?
「6曲なんて絶対間に合わねぇよ」
アレンジは全部オレに任せるって、無謀なことを言われてんのに。
「何言ってんだよ。
間に合わない、じゃなくて、間に合わせるんだよ。
試験中以外の休日は、全部練習に充てるから。
わかった?
つうわけで、お疲れ」
「この鬼畜野郎ー!」
オレの言葉に、アラタがクスクスと笑う。
つか休日返上?
マジかよ。
軽音部に入ったことを、早くも後悔し始めるオレだった。
最初のコメントを投稿しよう!