Kiss

18/18
前へ
/167ページ
次へ
「あぁ、そうだ。 6月にライブを予定してるから。 それまでには6曲確実に仕上げてもらう」 「はぁぁ~っ? ライブ? そんなの聞いてない!」 「だから今言ったじゃん」 「ちょっ」 まじで? ライブなんて、そんな。 オレに出来るわけないって。 しかも、6曲? 1曲目で、こんなにダメ出しされてんのに? 「6曲なんて絶対間に合わねぇよ」 アレンジは全部オレに任せるって、無謀なことを言われてんのに。 「何言ってんだよ。 間に合わない、じゃなくて、間に合わせるんだよ。 試験中以外の休日は、全部練習に充てるから。 わかった? つうわけで、お疲れ」 「この鬼畜野郎ー!」 オレの言葉に、アラタがクスクスと笑う。 つか休日返上? マジかよ。 軽音部に入ったことを、早くも後悔し始めるオレだった。
/167ページ

最初のコメントを投稿しよう!

628人が本棚に入れています
本棚に追加