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ずっと片想いをしている葉山さんに告白したい。
中学校の頃からずっと好きで、高校三年生のいまも葉山さんが大好きだ。
葉山さんは可憐で、健気で、天然で、謎めいていて、人形みたいで、なんかもう思わず見とれてしまうのだ。
でもシャイで奥手の僕は葉山さんと喋ったことすらほとんどない。
中学一年・高校二年・三年と同じクラスだというのに口をきく機会があまりなかった。自分で言うのも何だが、僕はクラスで影の薄い地味な男子で、葉山さんはおろか他の女子ともほとんど喋ったことがない。
でも葉山さんへの想いだけは誰にも負けないはずだ。
葉山さんはとっても勉強ができる。だから大学では進路が別々になるだろう。そうなれば二度と葉山さんと顔を合わせる機会もないかもしれない。
そうなる前に、葉山さんに僕の想いを伝えたい。
でも直接告白するのは恥ずかしい。きっと振られる。それでも卒業までに想いだけは伝えたい。
葉山さんをどこかに呼び出して告白するなんて無理だ。臆病な僕はそんな大それたことはできない。
それでもどうしても溢れる想いだけは伝えたい。
僕は葉山さんへ想いを伝える動画をスマホで撮影してみることにした。
素敵な映像に仕上がったら、なんとか葉山さんの連絡先を入手して、告白動画を葉山さんにみてもらうつもりだ。
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