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「あ、そうだ!佐野さんもそろそろお食事が終わりそうですし、柿剥いておきますね 」
私はそう言って、冷やしている柿を取り出しました。
氷水に浸しておいた柿は、程よくひんやりしています。
包丁で丁寧に柿を剥き始めたときでした。
「ただいまですー!ハルさん、ティッシュ買ってきましたよー!」
葉子さんが、頼んでいたボックスティッシュを片手に帰ってきました。
「おおお!?お客様が増えてる!佐野さん、お久しぶりですっ」
「こんにちは!柿、良かったら葉子さんも食べてくださいね」
佐野さんは私の手元の柿を指差して言います。
「柿ですか!私はいつもタイミングが良いですねぇ」
そう言って、鼻唄混じりで2階に荷物を置きに駆けていきました。
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