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「先生、お疲れ様でした」
ツインテール姿の飯野がそう言って俺にビールを注いできた。
最近とうとう金髪ブタや……いやいやいや。
金髪にしたものだから、どう見ても某アニメのコアな年増ファンにしか見えない。
それなりの格好をすれば、もっとモテるだろうに。
「飯野。髪の毛になんかついてるぞ?」
くくった髪の毛先に何かくっついているのが見えた俺は手を伸ばそうとして思わず手を止めた。
桜の花弁と共にあったのは。
ーー毛虫だった。
「え?先生、どうしたんですか?」
花見会場に轟く悲鳴と笑いのどよめきが沸き起こったのは、数秒後のことである。
ーーENDーー
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