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ツアー初日は仙台。
ありがたいことにチケットはどの公演も完売しているようだ。
俺は新幹線を降りて改札を出ると、スーツケースを持った青年、紬君が立っていた。
彼もこちらに気付き、スーツケースを引っ張ってこちらに駆けてくる。
「こんにちは」
「おう。俺より早く着いてたのか?」
「はい。お待たせするのは悪いと思って早めにこちらに。
今日から、よろしくお願いします。
祖父より腕は落ちますが、精一杯お仕事をこなし、一刻も早く一人前になります!」
そういってまた紬君は俺に頭を下げた。
彼はとても真面目なのだろう。それがこれらの言動、行動から分かる。
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