22 愛の巣

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「包帯がとれて…嬉しくて」 「今日か、良かったじゃないか。それから?」 「お風呂、入ろうと思ったの。  キレイにしたくって。その…全部汚なくなってて。痩せて、髪もボサボサだったから。  そこにね、大きな鏡があったの」 「そんなことないのに。  ちゃんと毎日、拭いてもらっていただろ?」  ヴィヴィは首を横に振った。  ポロポロと涙がこぼれ落ちる。 「傷が…肩の傷。思ったよりも深くて…凄くて…  怖くて」  ヴィヴィはぎゅっと唇を噛んだ。  自分を守るように腕を回す。 「ショックを受けたか…」  ラルスは眉をしかめると、その腕をそっと剥がして手の甲を撫でた。    彼の瞳は、まだヴィヴィをじっと見つめている。  いつもそうだ。  彼の目は、ヴィヴィの心を全て見透かしているかのようで。  しまいには全部丸裸にされてしまう。 「ラ…ルス様が、私にキスしてくれなくなったのは…ひくっ。そのせいなんだって思ったの。  ラルス様が、私のことずっと避けてるのは私の__!」
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