22 愛の巣

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 胸に手をあて、頭を垂れて祈るように彼女に願う。 「ヴィヴィアン。  ヴィヴィアン・ローゼンハイム。  私は貴女に、正式に結婚を申し込む。  貴女を__  愛しています」  ………………沈黙。 「エ?」  がくっ。ラルスは膝から腕を滑らせた。   「え、って何だよ、『エ』って。何だったんだよさっきの間は!」 「だ、だって!あまりにいきなりで…急にそんなこと言われても、何が何だかさっぱり」 「くそ、もう少し格好よく決めるはずだったのに!」  呆然とするヴィヴィアンに、悔しがるラルス。   「だって私、てっきりラルス様に嫌われたんだと…ばっか…り」    ヴィヴィアンの声がにわかに震え始めていた。  それに気づいた彼は、仕切り直しとばかりに咳払いをし、再び姿勢を改めた。  ヴィヴィアンを見上げ、瞳の奥を真っ直ぐ見つめる。 「そんな下らないことで、俺が君を嫌いになるわけないだろう?  結局こんなのになっちまったが…気持ちはだけは本物だから。  だから、ヴィヴィアン頼む。  どうか返事をくれないか」  
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