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「ロンー!時間がないわよー!」
甲高い声が僕を現実に戻す。
そうだ。僕は今まで、黄昏にフケていたんだ。(昨日、先生から聞いたんだ黄昏にふけるってやつさ)
ミンタ村は、周りを湖に囲まれている。
湖の真ん中に、浮き島みたいになった地形だから
物珍しい観光客が良く来るんだ。
内心、僕は見世物じゃないやい!と思っている………
「コラッ!」
「イテッ! 何だよ、暴力ティンカ!」
いきなり頭を叩いたティンカ(幼なじみの女の子)を睨んで言った。
「何言ってるのよ!ランシティー行きの船が出ちゃうじゃない!」
「うげっ!もうそんな時間かよ!」
「あたしは、とっくに支度したのに。信じらんないわ本当に!」
「わかった、わかったって! 」
つまりはこうだ。
僕は今日、ミンタから湖を渡り、ランシティーという都会に用事があったのだ。
大事な用事があるのに、準備もせずに家の前で黄昏にフケていたんだ。
よくティンカに怒られてるんだ。
「いつも、ボーってしてる!男らしくないわ!」
ってね………
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