きみじゃないきみに抱かれた

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「どした?バカみたいな泣き顔晒して」 「泣いてないもん」 「嘘つけって、もしかしたらさ、もしかしてだけど、ぼくのこと好き、とか?」 「は!違うし、もう帰る!」 「帰さねえよ」 ぼくは帰ろうとするふわりを後ろから抱きしめる。 「いじめてごめんな。あまりにもかわいかったからさ。このまま抱かれてくれないか?」 背中が震えている。嬉しいのか、怖いのかわからないけれど。 「ぼくにぜんぶぶつければいいよ。怖いことも人恋しい感覚も」 それを言うのは、ぼくの優しさなのかひどさなのかわからないけど。
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