きみじゃないきみに抱かれた

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ぼくは彼女を抱きしめながら、彼女ではない彼女の体温を感じた。あれからずっとこのぬくもりに触れていたかったんだ。愛されてるんだって感じるから。 これはぼくのわがままで、彼女を愛しての行動ではないのかもしれない。 けれど、彼女を抱きしめながら、胸に手をやる。彼女は感じてくれているようで、ぼくは安心した。
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