ぼくがぼくであるために

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この時、ぼくらは中学に上がったばかりだった。季節はさくら舞う5月のことだ。このときの春は、まだ涼しかった。最近の5月は熱い。 それは置いといて、ぼくらはそれぞれの家族と一緒に温泉旅行に来ていた。旅館の庭には大きな池があり、いわゆるお金持ちの家みたいになっている。その庭を抜けて、道路を抜けるとキレイなオーシャンブルーの海が広がっている。ぼくらふたりは海で時間を潰した。
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