「勝手に憧れて、恋して。ただ、それだけ、なんだけど。」

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あの日以来、必ず同じ電車に乗ることにした。 翌日も彼女の姿があった。その翌日も。彼女はいつも同じ時間に、同じ場所で待っているようだった。雨の日も、寒い日も、彼女を探してしまう。 毎日、通過するときだけの一瞬の恋。 あのときの髪。あのときのスカートの舞い上がり。まるでその空間だけがスポットライトに当たったかのように輝いていた彼女の姿が、ぼくのこころを掴んで離さなかった。 あの日以来、通学の時間がぼくの一番充実しているときになった。 名前はなんていうんだろう。 何歳なのかな。 学生と社会人どっちなんだろう。 彼氏いるのかな。 いろいろ妄想する日々だった。
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