ー悪魔ー

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冬也の実家から倉庫に帰り数日が過ぎた この数日、監梛は冬也から和人達の病院に行った事は黙っているように言われ皆には一切その事は口にしなかった 何も知らない振りをし続けた 光『……監梛……?』 夕ご飯を食べ終わり皆は二階に上がって行ったはずだが、光が戻ってきた 監梛『……光……?』 監梛は片付ける手を止めた 光は何も言わず、テーブルの前に座った 監梛『……忘れ…もの…?』 監梛は光の隣に座り尋ねると 光『…ごめんな……ずっと知らない振りさせて…』 監梛『……え……』 光は切なそうに監梛の手を握り見つめた 監梛『……光…』 光『……監梛すっごい辛そう』 監梛『…そ…』 ギュ……ー… 光『…ごめんな…頑張って知らない振りさせて…泣きたいのも我慢させて…』 監梛『………そんな…』 光『…俺は…もう…我慢できない。』 監梛『……え…』 光『辛そうにしてる監梛を見てられない』 監梛は涙を流した 光『……今だけは………沢山泣けよ…』 光は監梛を優しく抱きしめながら囁いた 監梛はその言葉に力が抜け光の胸に顔を埋めると声を殺して泣いた どれだけ時間が経っただろうか 監梛がしっかり泣いて泣き止むと 光『………監梛……』 監梛は光に呼ばれ、顔を上げた チュ……ー… 光は監梛のおでこにキスをした 監梛『……光…?』 光『…前にほっぺにキスしてくれたお礼』 光はニコッと笑った
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