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十一月三日(雨) 決意
「飛行機に乗れば我々だって飛べる」
おろか者共は皆、口を揃えてそう言う。
違うのだ。もう、根本的に違うのだ。機械の力で飛んで――いや、飛ばせていただいてどうして満足できるのか。自分の意思で飛べぬのに、何が自由な空だ。ええい、腹立たしい。
だが、希望はまだ残されている。私が成し遂げればいいのだ。翼、そう。翼があれば、私たちは鳥のように自由な空を舞うことができる。
私は、人類はきっと空を飛ぶと確信していた。
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