プロローグは短めに

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なんだこいつはー グローブもつけてない俺に向かって一方的にこいつはキャッチボールを続けた。 俺はその球を捕ってもなければ至極当然だが返してもいない。 なのに会話が成立した。 二人いて成立するものをこいつは1人で成立させた。 独り言ではない 俺が求める答えをこいつはパスした。 何も俺はこいつに話してもいないのに そうー 「「まるでこっちの心を見透かしたように」」 「どうせ読まれるからいっそ口に出したけどシンクロするとは思っていなかったので、ただひたすら雪島はその突然現れた生意気な少年を唖然とした顔で見るほかがありませんでしたーって顔してるね!」 固定概念が崩れる音がした。 いつの間にか当たり前すぎて議論の机上にも置かれなかった 人の心を先読みする人間が俺の他にいる可能性をーーー
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