プロローグは短めに

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「はぁ~なんか笑ったら腹減ったな!ラーメン食い行こうぜ?」 牛じゃねぇんだ。減る腹持ってねえよと心で突っ込みをいれる。本当にこいつもこいつで無神経の奴だ。人のこと散々笑って疲れたから飯食い行こうとかふざけてやがる。 無関心と無神経。 同じ無なのに有害だ。無からはなにも生まれないんじゃないのかアインシュタイン先輩。 「行くなら一人で行け。」 「言うと思った。んじゃあ俺ちょっと行ってくるわ。また三限でな。」 断られるの分かってんなら初めから誘うな。まぁでも暫しうるさい奴もいないし、しばらくこの退屈な時間を有意義に過ごすか。 ぼんやりと頭を上にあげ、流れる雲を意味もなく見つめる。意味あってそれをする輩は天気予報士か自信測定士くらいかだろう。 心の底から感じる無駄な時間。 だが無駄は無駄でも静かなのはいい。駄足の駄が抜けて無になれそうだ。周りの連中の雑談も心地よいBGMとして耳を程良く撫でる。 これで缶コーヒーさえあれば文句もつけようもないのだが、あいにく横尾を煙たがって急ぎ足で外に出たものだから買いそびれてしまった。まあすぐそこに自販機があるから手に入れようと思えばすぐに手に入る。 めんどい そこまで完璧な無だと求めちゃいない。65点の無。通知表なら4だ。あと15点取るために体を動かす労力がもったいな 「はい缶コーヒー」 「あぁ…どうも。」 俺の独り言を遮るかのように眼前に缶コーヒーが現れた。
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