19.[番外編 リ、リアリィ?~really?~]知人の愛

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えっと、ということは、 中田さんはそのドデカイ組の会長の孫…。 一瞬、RENが青ざめた。 「はあ?!なんだよソレ。 じゃあ成道って奴は誠仁会の…」 「順当に行けば息子の実篤さんが継ぐ。 しかし、何かあった場合は孫である 成道さんに声が掛かるだろうな」 「マジか」 「これで分かっただろう? 成道さん本人は極道から抜けるつもりだ。 しかし、そうはいかない事情があるんだ。 それが誠仁会の後継者不足ってワケ。 息子が17歳で孫が32歳だから 話がややこしいんだが、 とにかく俺たちは誠仁会会長から直々に、 『死ぬ気で成道を守れ』と命を受けてる。 その俺を消したら、どうなるかくらい 言わなくても分かるだろう?」 悔しそうに顔を歪めながら、 RENは静かに頷いた。 それを横目で眺めつつ、 タンバたんは冷めたコーヒーを啜る。 「ったく、おいこら川尻!! お前、死ぬ気で調べたのかよッ。 肝心な部分が抜けてて俺が恥かいただろ、 帰ったら覚えてろよッ!!」 …どうやらRENの怒りの矛先は Bさんに向かったらしく、 ようやく傷が治り始めたその体に ガンガンと蹴りを入れ始め。 ここでルビイさんが勢いよく立ち上がり、 パンッと手を叩いたかと思うと 大きな声でこの場をシメた。 「はいっ!これでお終い。 じゃあ各自、持ち場に戻ることッ。 石橋組の良いコたちは もう中田組のテリトリーに来ちゃダメよ。 ほらもう帰って帰って!!」
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