第1話 夢見る5歳児の作文

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夢花の夢は、ホンモノなのだ。 なれるわけないと、そんなもの非現実的だと、笑ってしまえば それで終わりだ。 でも遥は知っていた。 夢花は、ちゃんと夢を叶えたいと思っている。本気で。 (きっとなれるよ。ゆめかちゃんなら、魔法使いにだって...) 遥はしゃくりあげる夢花に、優しく言葉をかける。 「ぼく、しんじてるよ!ゆめかちゃんのユメ」 「えっ?それ、ほんとう?」 「うん!だってきっとかなえられるよ、ゆめかちゃんなら」 「はる……くん」 だからね、と遥は言葉を続けた。 「もうなかないで。ぼくがゆめかちゃんのみかたになるから」 幼い少年は、幼い少女にそう約束した。 それを聞いて、幼い少女は微笑んだ。 そして、小さく呟いた。 「ありがとう。ゆめかも、ずぅっとはるくんのみかただよ」
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