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シェリルの姉は、ミランダとブレンダという双子の姉妹だった。シェリルと血のつながりはないが、本当の姉妹以上に仲が良くて、シェリルが来るとなると、人間で魔法が使えないのに魔王の城についてこようとする。
リアムは僧侶タイプの回復魔法のエキスパートだった。剣の腕前もなかなかだったが、攻撃の要は攻撃魔法主体の魔法使いタイプのシェリル。
二人の姉たちは人間なので魔法が使えず、それなのに斧を振り回してモンスターを倒す戦士タイプで、リアムは戦う三姉妹をサポートして、回復し続けるだけのストレスがたまる戦いになる。
それならひとりで戦うのも回復もやった方が自身の修行になる。
それに、三姉妹はふつうにやかましい。
「それでもひとりで行くなんて、心配よ」
「大丈夫だよ、今日も帰ってこれたし」
そう言って、リアムは自分の家ではなく、宿屋の方の道を行く。
夕飯は宿屋の食堂を使っていたので、当たり前のようにシェリルもついてくる。
「何を背負っているの? 獲物?」
シェリルはリアムの背中を見て言う。
「獲物って……」
子供を見て、無邪気にそう言ってしまうシェリルに多少不安を覚えた。
「魔王の間にいたんだ。魔王だって」
「え~~~~!!!」
シェリルは大きな声で驚いた。
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