4 その日の夕食

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「アレ、倒せる?」  慣れた感じで子供をあやしている長女を見て、シェリルは聞いた。 「……どうやって?」  迷惑そうにリアムは言う。 「いつもモンスター倒してるみたいに」 「お前、できんの?」 「無理に決まってるじゃない」 「じゃ、聞くなよ」 「ごめん」  そして、二人はボソボソとシチューを食べた。 「ブレンダお姉ちゃん。今日のシチューとっても美味しいよ」  自分の分のシチューをよそって、ミランダと反対側のミシェルの隣に座ったブレンダに言う。 「あら、ほんと? よかったわ」  ブレンダはニコニコと答える。  長女よりもキビキビしているが、笑顔はほとんど変わらない。 「うん。今日のシチューは一段とうまいよ」  ほとんど食べ終わったリアムがそう言って、おかわりを要求するように、空の皿をブレンダの方に出す。ブレンダは嫌な顔ひとつせずに席を立つ。 「ミランダがどこからか美味しいキノコを取ってきてくれたのよ」 「……大丈夫なのか?」  神妙な顔でリアムは聞いた。 「さぁ?」  それを聞いて、リアムは皿を引っ込めようとした。 「遠慮しなくていいわよ」  ブレンダはニコニコと皿を取り上げ、山もりにして戻ってくると、リアムに渡した。 「残さないでね」  長女と同じ笑顔で、次女は笑った。 「……ありがとう」  疲れた顔でリアムは受け取った。
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